【不動産登記 基礎知識 No.2】不動産相続登記の記事

2023/10/30 ブログ記事2用画像
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物権とは何でしょうか。

2024年4月からの相続登記の義務化に伴い、多くの方が不動産登記に関心を持ち始めました。しかし、不動産登記の背後にある基本的な法的概念を理解しないと、登記の真の意味がわかりません。そこで今回は、不動産登記の前提となる「物権」に焦点を当ててご紹介します。

物権とは、端的に言うと「物に対する直接排他的な支配権」のことです。ここでの「直接」とは、他の人や組織の協力を必要とせず、自分自身が物を利用できることを意味します。例えば、自分が所有する自動車には自由に乗ることができますが、お金を貸し借りする際の債権は、返済を求めることができるのは借りた相手のみです。

「排他的」とは、自分だけがその物を利用できるという特権を指します。これは「一物一権主義」としても知られ、他の誰もが同じ物に対する同じ権利を持つことはできません。

さて、不動産登記や最近注目されている相続登記の義務化と物権との関連を考えると、物権は非常に強力な権利であるため、法律で明確に定められています。具体的には、「物権は、この法律その他の法律に定められるもののほか、創設することができない。」と民法175条に記載されており、これを物権法定主義といいます。要するに、当事者間の合意だけで新しい物権を作ることはできないのです。

この物権法定主義の背後には、不動産や財産に関する取引の安全と信頼性を守るという大きな役割があります。これが、不動産登記相続登記の義務化といった手続きの根底にある理念となっています。

「物権は、この法律その他の法律に定められるもののほか、創設することができない。」(民法175条)

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