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不動産登記の大切さと相続登記の義務化
不動産登記の大切さと相続登記の義務化
不動産取引において「意思の合致」は基本となる要素です。例えば、Aさんが家をXさんから購入し、その後、Xさんが同じ家をBさんにも売ろうとした場合、AさんとBさんの双方に対して、それぞれ意思の合致があったことになります。こうした複雑な状況の中、民法は意思を尊重し、同時に取引が円滑に進むことも保護しています。
しかし、実際には、1つの家は1つの権利者しか持てません。この点を明確にするために「不動産登記」が不可欠となってきます。そして、この不動産登記が「第三者に対抗する」という概念を持っています。簡単に言えば、自分の物権を保護するためには、権利の登記が絶対条件となります。登記することで、他の第三者(この場合、Bさんなど)に対して、その権利を主張することができるのです。
最近、この「不動産登記」に関連して「相続登記」の義務化が話題となっています。この背景には、フランス法の考え方が採用されている点があります。具体的には、「不動産の売買などによる権利の変動は、当事者間の契約によって成立するが、第三者に対して権利を主張するためには、登記が必要」という原則に立つフランスの登記制度を基に、日本の不動産登記法が制定されています。この考え方が、相続登記の義務化に直結しているのです。
不動産登記や相続登記の重要性を理解し、適切に行動することで、トラブルを未然に防ぐことができます。今後も、このテーマに関して詳しく解説していきますので、お楽しみに。